天正十年六月二日 ── 本能寺

数に入らぬ者

THE UNCOUNTED

本能寺は、ひとりの謀反ではなかった。

明智光秀
高山右近
羽柴秀吉
織田信長
弥助
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天正十年六月二日 ── 本能寺

数に入らぬ者弥助が見た本能寺の変を描く歴史小説

THE UNCOUNTED

本能寺は、明智光秀ひとりの謀反ではない。
信長を育てた者たちが、次の王を選んだ。
イエズス会による、日本最初の「王の交換」だった。

日本は、日本の名のまま、外から支配され始めた。
その始まりを見た男がいる。

本作はフィクションです。史実と創作についての注意書きを読む ↓

数に入らぬ者 ポスター
THE COUNTDOWN
二十二ヶ月
一五八〇年六月 ── 一五八二年六月二日、本能寺

FIRST TRAILER / 横型45秒特報

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01  STORY

弥助が目撃した本能寺の変と、信長をめぐる「王の交換」

四百年、日本人が問い続けてきた事件がある。
本作はそれを、この国で唯一「嘘をつく理由のなかった男」の目から描く。
港・武器・銀・人・情報を握る南蛮ネットワークが、信長を天下へ押し上げ、
その力を奪おうとした瞬間、信長は捨てられた。

弥助

語り手は、弥助

アフリカから連れてこられ、織田信長の家来となった黒人侍。実在の人物である。本能寺と二条御所の両方で戦い、生き延びた。

日本語はたどたどしい。だから人々は、彼の前で口が軽くなる。誰も彼を、数に入れていなかったからだ。

織田信長

殺されるのは、織田信長

天下を目前にして、この男は自分を神と呼ばせはじめた。夜空の文様を着て、裸足で歩く。

悪気は、一度もない。だから、誰も赦せない。

明智光秀 高山右近 黒田官兵衛

容疑者は、三人

明智光秀。高山右近。黒田官兵衛。三人は同じ年、同じ城で、同じ男に、一番大事なものを握られた。

そして誰も、それを口に出せなかった。

殺す値打ちのない者。
斬れば刃が汚れるが、生かしておいても何も起きない者。
——数に、入らぬ者。

02  RELATIONS

相関図 ── 誰が、誰から、何を奪われたか

この物語の関係は「味方か敵か」ではない。何をされたかである。
人物にカーソルを合わせると、その線だけが残る。

「わしが拾うたのよ」 信仰を人質に取った 子を斬れと命じた 「ただじゃぞ」 目を合わせぬ 四年前、長崎で組み、破れた 同じ城にいた 訊いた ——この国で、ただ一人 連れてきた 火薬と、港 育てた王を交換する 次の王を推す 選ばれた後継 信仰 同じ部屋にいた 織田信長 神を騙る男 羽柴秀吉 次に選ばれた王 明智光秀 拾われた男 高山右近 折れぬ男 黒田官兵衛 乗せる男 弥助 語り手 千利休 場 イエズス会 巡察師ヴァリニャーノ
信長が奪ったもの 断たれた同盟 訊いた ── 物語で唯一の線 知っているが、語らない

一つずつなら、罪にならない。
七つ並べると、王が死ぬ。

この国で、私に訊いた人は、一人だけだった。
その人が、上様を殺した。

03  CHARACTERS

登場人物

二十四人。全員が、何かを隠している。カードを選ぶと、その人物の役割と証言が開きます。

登場人物画像

04  TIMELINE

二十二ヶ月のカウントダウン

物語の背骨は、1580年6月から1582年6月までの二十二ヶ月にある。
対抗馬の失効、港の割譲、神格化、庇護者の退去、そして出航予定日の暗殺。この順序は、すべて実在の日付である。

06  OBJECTS

五つの道具

この物語は、五つの物で動く。

信長が拝ませた黒い石
01
黒い石
信長が「これが自分だ」と言って拝ませた石。拳二つ分。琵琶湖の岸で拾ってきたのは、明智光秀である。
証言:神にされた石は、王の弱点になった。
信長が弥助に与えた鞘巻
02
鞘巻
信長が自分の手で弥助に渡した短刀。この世で唯一、彼が所有するもの。折れても、彼は生涯これを持ち歩く。
証言:折れても、弥助はそれを捨てなかった。
人身売買を許可する作中の証文
03
許し状
人を売ってよい、と書かれた証文。三百人分の年齢と値。名は書かれていない。一番下に、神父の判がある。
証言:名がない。あるのは、年齢と値段だけだった。
宣教師が信長に献上した地球儀
04
地球儀
宣教師が信長に献上した。彼は即座に理解した。——教皇が線を引き、日本はポルトガルの側にあった。
証言:地球儀の上では、日本は海の端の小さな点だった。
一国と交換される茶入
05
茶入
一国と交換される小さな壺。「この壺は一国じゃ。この女子は三匁じゃ。……おかしいのう」
証言:茶入の値段と、人の値段が同じ帳面に並んでいた。
07  EPISODES

【連載小説】弥助が見た本能寺の変『数に入らぬ者』── 目次

本能寺の朝を起点に、弥助の記憶が二十二ヶ月を遡り、最後にもう一度あの火へ戻る。後日譚では、四十年後の港へ進む。

本能寺で、すべてを見た男がいる。

序章から第二十三章まで note で公開中。第二十四章以降は近日公開です。

日本は、日本の名のまま、外から支配され始めた。
その最初の王が、信長だった。